とにかく『あくたれラルフ』が大のお気に入りで、お嫁ちゃんが新刊の報告をするとすぐにおいでになる、5歳の坊や。
今回も『あくたれラルフがっこうへいく』が発売になるや否やおとうさんおかあさんとおいでになったとか。この頃、私は店に出ていないのでその時の様子を息子に聞いただけだが。(詳細は竹とんぼのInstagramでどうぞ)
今回は好きが高じて、自作の『あくたれラルフ』までご持参。
5歳なのにお話が破綻せず、ちゃんとしている。その上、絵も文字も自分で書いたものだというから、驚き。
30年以上前、水前寺で営業していた時、近所に大変なあくたれ坊主がいて、手を焼いたことがあった。狭い店を駆け回るわ、本はめちゃくちゃにするわ、あげくの果ては飼っていた子ねこをバケツの水につけるわ・・・
大人しくさせようと色々やってみたけど無駄だった。
ふと、手近にあった、この『あくたれラルフ』を読んでやったら、ぴたり!といたずらの手が止まり、食い入るように聞いてくれた。
翌日その子のお母さんが「うちの子がネコの絵本が欲しいというのですけど」とやってこられた。
後にも先にもこの子が本を欲しいと言ったのはこの時だけで、その後どうやらあくたれがなおったような、そうでもなかったような。
この話には続きがあって、それから20年近くたって、そのお母さんと、あくたれ坊主と一緒に店にやって来ていたお姉ちゃんが西原の店にやって来た。
そして衝撃の告白を聞いた。「実は、子ネコをバケツの水につけろと言ったのは私なんです。犬は犬かきで泳ぐけどネコはどうかな?と思って」
弟のあくたれを利用して、まんまと自分の要求を満たしたお姉ちゃん。あっぱれ!